水について・・・その2 箱根の底を抜く

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水について・・・その1の続きです。1では、柿田川の「泉水源地」の水が、硬度30くらいだという話で、それだけでなく、富士水系の水の多くが、それくらいの硬度だという話をしたんだが、この数字は古くからの京都の水質に近く、東京の水質が硬度90と言われるのに比べてより、軟水系だと言える、と、そこまで書いた。ただし、水の味を左右するのは「硬度」だけではないし、硬度が低ければ良い水というわけでもない。個人的にはおいら、もっとミネラル分の多い水が好きです。とはいえ、欧州ほどではなく、日本の平均である、硬度50~60くらいの、いわゆる山の湧き水みたいなのが好み。柿田の水は純水に近いほどの低ミネラルなので、飲み口が尖って感じる。

さて、そこで山水の代表として、箱根の水です。富士山の水に比べて、あまり知られてないんだが、昔は丹那盆地にも7つの山葵田があったというくらい、丹那は水の豊かな土地だった。この水は、湧水となって三島にも湧き出し、山田川に注いでいる。ウチの会社の旧本社でも、自噴してます。函南でも湧いてるはず。ところが、昭和の初めに丹那トンネルを掘った時に、この大量の溜水の底を抜いてしまったわけだ。

丹那盆地の地質構造から、トンネル掘削は大量の湧水との戦いだった。トンネルの先端が断層や荒砂層に達した際には、トンネル全体が水であふれるような大量の湧水事故も発生した。湧水対策としては、多数の水抜き坑を掘って地下水を抜いてしまう方法がとられた。水抜き坑の全長は本トンネルの2倍の15kmに達し、排水量は6億立方m(箱根芦ノ湖の貯水量の3倍とされる)に達した。

トンネルの真上に当たる丹那盆地は、工事の進捗につれて地下水が抜け水不足となり、灌漑用水が確保できず深刻な飢饉になった。住民の抗議運動も過激化したため鉄道省は丹那盆地の渇水対策(貯水池や水道等の新設、金銭や代替農地による補償等)にも追われることとなった。現在でも、完成した丹那トンネルからは大量の地下水が抜け続けており、かつて存在した豊富な湧水は丹那盆地から失われた。例えば、湿田が乾田となり、底なし田の後が宅地となり、7カ所あったワサビ沢が消失している。

丹那が、今の酪農中心の農業になり、丹那牛乳が有名になったというのは、水がなくなってしまったからだ。これでJRは今でも毎年、多額の補償金を払い続けているんだが、この抜け水は止められないので、永遠に払い続けなきゃならないw また、政府の補助金なども丹那には優先的に回されるという話もあって、そういえば、オラッチェなんていう施設もありますねw で、今でも延々と抜け続けている水は、熱海側だけでも毎日35万トンというから、凄い量です。Youtubeに、この水を紹介する動画があったので、リンクしておきます。

丹那湧水、水抜きトンネル視察
熱海市来宮浄水場見学

丹那湧水の一部は熱海市の水道事業に使われているようです。また、コレを熱海市の観光資源として活かそうという動きもあるようだ。で、同じ水系の水が、三島側にも湧いていて、それが滝川神社の滝なんだが、三嶋大社の神主さんが水浴びして身を清めるところだというので、パワースポットです。で、こうした箱根水系の水だが、おいらの掘った井戸では、硬度が58くらい。丹那湧水の硬度が54くらいと、典型的な山の水です。柿田川の富士水系の倍くらいミネラル分が多い。とはいえ、硬水というほどではない。飲んでみると、やわらかな口当たりで、とても良い水です。おいらは紅茶飲みなんだが、紅茶を淹れるには、最高の水だ。丹那盆地の底を抜いてしまって、それ以来、この水系はあまり有効に使われていないのが勿体ないんだが、是非、有効に活かす方法を考えたいものです。

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