三島と沼津は仲が悪い

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初出/2007-10-06

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民衆の歓喜の声に応える頼朝公(イメージです)

2007年に書いたものなので、市長のところはちょっと古い。現在、三島の市長は豊岡さんです。沼津との合併話は結局、潰れたらしい。

三島の市長選というと、しばらく前から玉沢の住職・小池と県議・豊岡の一騎打ちが定番なんだが、何度やっても豊岡惜敗なわけだ。なんで豊岡が毎回負けるのかというと、沼津との合併問題が引っ掛かっているわけでね。豊岡さんは自民党の意図を受けて合併推進を公約にかかげているんだが、小池さんは沼津との合併には反対しているわけだ。で、三島市民の7割以上が合併には反対なので、毎回、豊岡さんが負ける。小池さんというのは連座法であれこれあったりとか、決して評判がいいわけじゃない。むしろ豊岡さんの方が、韮山高校を甲子園まで連れていった野球部監督という事で人気はあるんだが、何といっても沼津との合併問題が足を引っ張る。三島市民は沼津が大嫌いなのだ。

で、何故、三島と沼津が仲悪いかというと、「国が違うから」のひと言に尽きるんだが、三島は伊豆の国であり、むかしから天領であり、歴史も古い。沼津は駿河の国であり、水野氏という領主がいた。今では伊豆の西海岸の一部も沼津市になっているが、あすこも元は伊豆の国、君沢郡だ。で、伊豆というのは昔から独特の文化と人を持っている。

市長といえば、むかし三島の市長で「朝日さん」という人がいた。朝日というのは苗字なんだが、源頼朝から貰ったという由緒ある名前だ。頼朝が蛭ケ小島に島流しされていた頃、源氏の再興を祈って、毎日、韮山から三島大社まで参拝していたそうで、大社の門があくのを待って参拝して帰ったというんだが、そんな早朝に、大社の門前町で起きている家が一軒だけあって、それが朝日さんの先祖だったそうで、その子孫が三島の市長をやっていたわけだ。で、そのまた子孫が、まだ大社の近所に住んでいて知人だったりするんだが、早起きかどうかは知らない。

三島大社と頼朝というのは、それだけではない深い繋がりがある。韮山から三島まで毎日通っていたというのもまた熱心な事なんだが、どう考えても片道2時間以上かかるわけだ。まぁ、北条政子のハニートラップにかかるくらいしかやる事はないので、ヒマだったんだろう。で、以仁王の令旨を受けて旗揚げするんだが、その旗揚げの日は8月17日と言われているな。コレで三島の人はピンと来るんだが、三島大社の夏祭りの日だ。伝承では、夏祭りの人混みに紛れて挙兵したと言われている。三島大社の夏祭りでは頼朝旗揚げ行列というのがあって、微妙な芸能人が馬に乗って街中を行進して、今年はセクスィー部長だったりしたんだが、きっと、その芸能人を楽屋で縛って監禁するか何かして挙兵したんだろう。

で、三島大社なんだが、なんといっても官幣大社である。伊豆で一番はもちろん、格式が高いわけだ。源氏再興に関わったという経緯から武家の信仰が篤く、歴史も古い。Wikipediaによれば

現在の三嶋大社は、平安中期以降に田方郡の国府の近くに新宮として分祀されたものであるとされる。現在地には元々若宮八幡があったが、三島明神が若宮八幡に「藁一把分の土地を譲ってくれ」と言い、若宮八幡がそれくらいならと了承すると、三島明神は藁の束を解いて輪にし、若宮八幡の広大な敷地を囲んで占有してしまったという伝承がある。現在、若宮八幡は三島市西若町にあるが、そのために三嶋大社に背を向けて建ったという。(現在は、三島大社と同じ南向きに建っている。)

伊豆国一宮であり、総社も兼ねていたとされる。源頼朝は伊豆流刑時代から当社を崇敬し、鎌倉幕府制立後は伊豆山・箱根とともに当社を重んじた。

というわけで、ここで、ちょっと待てよ、と疑問が湧いてくる。三島大社は、今では大山祇神と事代主神が祭神だという事になっているんだが、その両者ともに海の系統の神様なわけだ。事代主神は、いわゆるエビスさんなんだが、エビスさんは釣竿を持っていて、海の関係者である。で、賀茂神社と関係があるらしい。三島社は賀茂神社の系列で船乗りに鴨社供祭人の特権を与えていたという話もあったりするわけだ。一方で、八幡というのは柳田國男によれば鍛冶の神だというんだが、武家というのは刀とか鎧とか、鍛冶とは切り離せないわけだな。で、平安時代に三島の地にいた八幡系の若宮八幡を乗っ取るようにして現在の三島大社がやって来るわけなんだが、完全に八幡系が潰されたわけではなく、まだその勢力が残っていたんだろう。なんせ今でも若宮八幡神社はウチの近所にあるんだから。

鶴岡八幡宮を見ても分かるように、源氏がもっとも大事にしていたのが、この八幡神社なんだが、伊豆ではあまり勢力は強くない。三島大社も含めて伊豆三社と呼ばれる神社があるんだが、その中に八幡さんはない。で、何故に鍛冶屋神の八幡さんが船乗りのエビスさんに乗っ取られたのか、伊豆の神というのは何者なのか、そこら辺を次のエントリで引き続き考えてみたい。

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