CHAKI W-3F

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IMG_2736.jpg ラベルの剥がされた怪しいCHAKIについては書いたんだが、おいら、他にもCHAKIは持っていて、コレはW-3Fという型です。このメーカーは小さな職人工房なので、あまり安いギターは作ってない。1970年代には、安いギターで7000円とかせいぜい10000円くらいだったのだが、そのクラスだと職人さんの日当が出ませんね。なので、作るのはパートのオバチャンとかです。昨日までタンスを作っていた工場で、同じ木工製品だから、というのでギターを作ったとか、そんな話もある。逆に、腕の良い職人は、どこに行っても引く手あまたなので、あちこち渡り歩いたり、貸し出されたり、また、高級機だけを外注に出したり、そこら辺はフレキシブルだったようです。エーアントンを作っていたヤスマ楽器などは、東海楽器のキャッツアイの高級機を作ったり、アメリカマーチン社のOEM機を作ったりしているんだが、マニアの間で人気の高い1970年代のS.ヤイリの一部高級機種はヤスマで作っていたという噂もある。ヤスマ楽器では、早くから分業制で塗装とか外注の腕の良いところに出したり、職人の待遇が良かったり、工場に冷房が入っていたり、高級機を作る条件が整っていたのだろう。まぁ、パートのオバチャンが粗雑な工作を流れ作業でやっている脇で、気難しい職人さんがゆったりと丁寧な工作はしずらいですねw 

さて、そこでこの時代のラインナップなんだが、おいらの持っている資料では、もっとも安いのはW-2という型で、35000円です。表板がスプルース単板、サイドバックがローズ特殊合板となっている。W-3Fはその次で、40000円です。表板がスプルース単板、サイドバックがマホガニーだ。以前紹介した怪しいCHAKIはそのまた上のW-4という型で、値段は不明。多分、6万か65000円だろう。そして、最も高いのが80000円。これが、1970年代後期になると、13万円の物が加わってくる。

もともとウッドベースやピックギターの専門工房として活動していたCHAKIの場合、楽器屋としてのプライドや生産性の問題もあり、あくまでも自分たちのペースで作れるモノを作り、売っていたわけで、安い入門機も超高価なハイエンド機もない。あくまでもミュージシャンが実用的に使えるギターをコツコツと作っていた。そもそも、この会社は京都です。この時代の日本では、ほとんどのギター工房は中部地方に集中していて、孤立したCHAKIの場合、マイペースでやるしかなかったわけです。で、ここがアコースティックギターを作っていたのはわずか10年間くらいなんだが、中古市場ではそこそこ見かけるので、それなりの本数が作られたらしい。でも、中古になってもCHAKIのアコースティックギターは高いです。市場相場は5万~7万くらいから。同時期の他社製品より倍くらい高い。なんでこんなに高いのか? 

「鳴りが良いから」と、マニアは口を揃えて言うんだが、「鳴りが良い」くらい曖昧な言葉もないわけで、確かにバランスが取れた大きな音で鳴ってくれるんだが、さて、ウチにある二台のCHAKIアコースティックギターを並べてつらつら眺めてみると、ブレイシングはガッチリ作ってあり、逆に表板がスプルースとは言っても、ずいぶんと目が荒いのに気が付く。スプルースというのも色々と種類があるらしいが、これだけ目が荒いという事は、材質としては「柔らかい」という事になる。柔らかい表板というのは、それだけ弦の振動を受けて、よく「鳴る」わけです。それとともに、CHAKIのギターはヘッドが大きくて立派なんだが、実はそれも音質に関係ある。糸巻き部分も重そうなパーツを使っている。

ギターの弦というのは、ボディ側のブリッジと、反対側のヘッドとで支えられているわけで、ヘッドが重くなるとそれだけ低音が逃げずにシッカリして来る。簡単にそれを確かめるには、ヘッドにカポタスト挟んでみるといい。で、海外ではギルドのギターが大きなヘッドを持ってますね。ギルドのジャンボで地響きみたいな6弦開放鳴らせるのも、ヘッドの質量が大きいからで、そういやギブソンのJ-200もヘッドがデカいわw ああいう派手なヘッドのギターというのは、無駄にデカいわけじゃなかったんですね。

まぁ、ココらへんの理論というのは、ギターを設計する人だったら誰でも知っている事なんだろうが、この時代、マーチンとか、見様見真似でカタチだけそっくりに作っているメーカーが多かったので、それだけに「柔らかい表板で音量を稼ぎ」「重いヘッドで低音を引き締める」という、楽器造りのノウハウを知り尽くしたCHAKIならでは、の逸品です。なので、40年を経た今になっても、使い込んでボロボロになっても、当時の定価より高く取り引きされるというのにも、それなりの理由があるわけです。

コメント(2)

ん・・・・昨夜のコメ、投稿されてなかったのかな・・
何て書いたっけ・・・ま、いいか。

跡継ぎ2人が雲隠れ、妹さんが婿さんを代表に据え奈良近くの田舎にひっこんじゃいましたチャキ。
お母さん元気にしているやろか?

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